北陸新幹線「米原ルート」 所要時間を計算したら「小浜ルート」よりも速かった!
北陸新幹線の新大阪延伸には25年と3.9兆円が必要で、米原ルートとのコスト差を考えると、国益を考えた選択肢に疑問を抱く意見がある。運行管理システムや車両面の課題を克服すれば、米原ルートの方が所要時間や費用面でメリットが大きいとされる。
1.6兆円で解決可能
「4」の線路容量の観点についても、そりゃあJR東海も現行設備のままじゃ受け入れないだろう。
敦賀~米原間にばかりフォーカスした議論だからそういう話になる。東海道新幹線で最も線路容量を食っているのは新大阪駅と新大阪駅の京都方10kmのところにある鳥飼車両基地までの間である。
ここの区間だけ複々線化し、鳥飼車両基地分岐部と複々線合流点の配線を工夫することにより、同区間の回送列車・新大阪折返の列車と山陽新幹線直通列車との新大阪駅での平面交差と線路容量の圧迫を完全になくすことが可能となる。
この建設費は小田急の代々木上原~登戸間複々線化のときの費用が3200億円であったことを参考に、小浜ルート並みの物価上昇(2.1兆円→3.9兆円)を考慮しても6000億円もあればできるだろう。これと敦賀~米原間建設費1兆円を足しても
「1.6兆円」
と、小浜ルートの半額以下である。