民営化の公約「楽しい旅行をつぎつぎと企画します」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(3)

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国鉄分割民営化後、JR各社は観光列車や募集型企画旅行を通じて観光振興に努めている。しかし、鉄道の定期利用は若年層の減少で低迷しており、通勤利用者の増加が必要だ。

高知商業高の観光プラン挑戦

JR四国高知企画部での勉強会を終えた高知商業高校3年生・同校片山教諭(右端)・JR四国川崎主席(左奥)など(画像:大塚良治)
JR四国高知企画部での勉強会を終えた高知商業高校3年生・同校片山教諭(右端)・JR四国川崎主席(左奥)など(画像:大塚良治)

 5月のある平日の夕方。JR四国高知企画部の会議室で、高知商業高校社会マネジメント科地域実践コースの生徒たちが、JR四国高知企画部の川崎佳孝主席に、一部の施設が重要文化財に指定されている魚梁瀬(やなせ)森林鉄道(高知県安芸郡馬路村など)をめぐる旅行プランを説明した。

 この日の午前中、高知商業高校の生徒たちは、高知大学の学生たちに、この旅行プランを説明し、いろいろと助言を受けた。旅行業に携わった経験をもつJR四国の川崎氏は

「今後さらに検討を重ねていけば、よい商品を生み出せるようになる」

と感想を述べた。この日参加した生徒たちは3年生で、卒業後の進路は地元大学などへの進学や、就職などさまざまであるが、生徒代表の山中陵平さんは

「自分たちができることから少しずつ挑戦していき、いずれは地元である高知県を私たちの活動によって活性化させられるように頑張りたいです」

と抱負を述べた。

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