スキマ時間の単発バイト、なぜか「物流倉庫」がやたら人気なワケ

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2024年5月末時点でスポットワーク登録者約2200万人、市場規模は2023年度824億円見込み。物流業界にも進出し、自由な働き方が支持される理由。企業は必要時に人員を確保、労働者は柔軟な勤務時間で自己実現。労働多様化と共に市場は拡大し続ける。

中高年も注目する新スタイル

物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)
物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)

 スキマ時間や好きなときに仕事ができる「スポットワーク」という働き方が増えている。タイミーなどの大手スポットワーク仲介業者が加盟しているスポットワーク協会の調べでは、スポットワーク仲介業に登録している人は2024年5月末で約2200万人。2024年3月末時点の登録者数は約1500万人であり、わずか2か月で700万人ほどの増加となっている。

 市場調査を行っている矢野経済研究所の調べによると、2021年度のスポットワーク仲介の市場規模は496億円であったのに対し、2023年度は824億円の見込みで、2年間でおよそ1.6倍に増加している。

 個人間のフリーマーケットサービスを提供しているメルカリもスポットワーク業界に参入し、「メルカリ ハロ」のブランドで事業展開を進めている。

 スポットワークで働く人が急増している理由は、タイミーやシェアフル、さらにはメルカリといった

・大手が全国的にサービスを広げたことによる認知度の上昇
・企業が副業を解禁していること

も要因として挙げられる。パーソル総合研究所が2023年に調査したデータによると副業を容認している企業の割合は半数を超える

「60.9%」

である。以前は正社員として雇用されればその会社で働くしかなかったが、副業が認められれば終業後や休日などに本業とは違う業界で働いてみたい、あるいは少しでも収入を増やしたいという人が増加しているのである。

「メルカリ ハロ」の登録者500万人のうち、約3分の1の32%が「会社員・団体職員」であるという。また、年代別では

・20代:30.4%
・30代:23.8%
・40代:20.3%
・50代以上:18.1%

となっており、40代以上が4割近くを占めている。自分の体調や都合に応じて働くことができるスポットワークは中高年にとっても魅力ある働き方と捉えている人が多いようである。

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