スキマ時間の単発バイト、なぜか「物流倉庫」がやたら人気なワケ

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2024年5月末時点でスポットワーク登録者約2200万人、市場規模は2023年度824億円見込み。物流業界にも進出し、自由な働き方が支持される理由。企業は必要時に人員を確保、労働者は柔軟な勤務時間で自己実現。労働多様化と共に市場は拡大し続ける。

作業の定型性にマッチ

物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)
物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)

 物流倉庫の現場は、日や時間によって業務量の差が大きいことが多い。季節的な要因以外にも曜日による繁閑、また1日のなかでも

・午前中に作業が集中する
・夕方から夜間に人手が多く要る

などといった時間帯ごとの繁閑もある。当然、繁忙期に合わせて正規雇用の社員やパートを雇い入れておくことはできない。必要最小限の人員を固定的に確保し、それを超えた人手については派遣社員やスポットワーカーを活用することになる。

 前述のとおり、スポットワーカーは派遣社員よりも勤務時間帯や勤務する日を柔軟に設定することができる。2~3時間だけ、あるいは月末の特定曜日だけといったように人手が必要となるところにピンポイントで募集をかけることができる。

 さらに、必要な人数を前日、早ければその日に募集をすれば、その人員を集められるといった使い勝手のよさもある。

 物流倉庫で働くことを希望する側も、比較的作業が定型的で決められたことを行えばよい仕事のほうが働きやすいと考えている人が多い。過去に同じような作業をした経験があれば、慣れるまでそれほど時間がかからないということもあるだろう。また、

「接客があまり好きでなく、黙々と仕事をしたい」

という人たちも少なくない。

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