沖縄出身ライターが県内屈指のリゾート地で「自動運転カート」に乗ってみた結果

キーワード :
,
沖縄の遊歩道で自動運転を実現するための課題とは何か。本稿では「北谷町MaaSプロジェクト」についてリポートする。

プロジェクトの概要

ミハマシャトルカート(海沿いルート)利用までの流れ(画像:チャタモビ)
ミハマシャトルカート(海沿いルート)利用までの流れ(画像:チャタモビ)

 北谷町MaaSプロジェクトは、那覇空港からのバスと、北谷町美浜地区を走る自動走行カートによるプロジェクトだ。

 北谷町の海岸地区を巡るには、南北に長い海岸線を移動する必要があり、観光サービス体験としては徒歩での縦断となるため、旅行体験の質が低下する可能性があった。こうした背景から、2017年6月にプロジェクトが発足し、実証実験がスタートした。

 当初は2台のカートを遠隔自動運転システムで公道を走行させる技術検証を開始した。2019年5月からは歩道走行実証を開始した。検証を経て遠隔監視と管制システムを開発した。

 その後、人工知能(AI)を用いた認識カメラ技術の開発、歩行者の受容性や他車両への影響調査を経て、2020年にはレベル4の実現を目指して民間へ移管された。

 現在、プロジェクトは次の四つのプロジェクトを運営している。

・自動走行カート(公道ルート)
・自動走行カート(海沿いルート〈歩道〉)
・MR映像を搭載したエンタメ車両
・ミハマシェアカート(レンタルゴルフカート、公道走行)

 上記のうち、歩道を利用した自動運転は、歩行者の安全を確保しながら走れるのだろうか。実際に体験してみることにした。

全てのコメントを見る