救急車はもはや“有料化”すべき? 出動件数「過去最高」というハードな現実、賛否渦巻くワケとは
ひっ迫する救急事情を背景に、「救急車の有料化」に関する議論が続いている。賛否両論うずまく理由は何か。
海外消防情報センターの調査結果

海外消防情報センター(1996年設立)の調査報告によると、搬送件数は横ばい→微増→減少という結果だった。有料化が妥当と判断されたケースの割合は全体の0.2%だった。
海外消防情報センターの調査報告によると、搬送件数は横ばい、微増、減少の順に推移している。有料が妥当と判断されたケースの割合は全体の0.2%である。搬送結果の推移は
「約13万7000件(2011年)から約12万4000件(2018年)」
へと約10%の減少している。これに加えて、年間500件の通報者に対して「個別訪問と適正利用の説得」が行われ、「救急車の適正利用を相談する電話センターを設置した」という。
日本でも同様の事例が消防庁から報告されている。月に10回以上救急車を呼んでいたひとり暮らしの70代高齢者が、地域包括支援センターにつながったことで、必要のない救急車を呼ばなくなった。
このほか、搬送時間を長くしている要因として、精神障がい者や酔っぱらいへの対応が指摘されており、介護・福祉施設との連携や酔っぱらいへの対応が“カギ”となる。
軽症と推定される通報については救急隊の出動を差し控える制度や、軽症の診療基準の確立も必要だ。そして、適正利用のための広報活動も進める。ところで、救急車の有料化は、政治の場でどのように議論されているのか。