救急車はもはや“有料化”すべき? 出動件数「過去最高」というハードな現実、賛否渦巻くワケとは

キーワード :
,
ひっ迫する救急事情を背景に、「救急車の有料化」に関する議論が続いている。賛否両論うずまく理由は何か。

「有料化」が叫ばれるワケ

救急車(画像:写真AC)
救急車(画像:写真AC)

 救急車の有料化が叫ばれる背景には、ひっ迫する救急需要がある。また、独自調査でも次のような問題点が指摘され、有料化が必要と考えられている。

・不適切利用の抑制
・救急車の利用は有料の諸外国もある
・人手不足
・重症患者の搬送体制への懸念

 救急車を利用して病院を受診した場合、待ち時間なく治療が受けられるケースがあり、不適切な利用を助長するとの意見があった。また、高齢者や障がい者など「交通弱者」が通院手段として救急車を利用することもあり、特に問題視された搬送依頼は「酔っぱらって歩けない」というものだった。次のコメントを紹介する。

「夜間救急など悪質な酔っぱらいの患者などもいる。また、救急車をタクシーがわりに利用する話もよく聞く。病院受診は紹介状がないと、初診料として3000円近く金額が上乗せされる。しかし、同じ症状でも救急車に乗って病院に行けばその金額はかからないシステムになっている」(原文ママ。正しくは大病院の受診時に初診料は7000円。再診料で3000円の特別受診料が発生する)

その他、適正利用のための広報活動が不十分であることや、コメントで挙げられている制度上の問題点が指摘された。

 米国やフランス。ドイツなどは数万円からの搬送を行っており、台湾では医師が「不適切利用」と判断した場合、数千円の料金が発生する。人手不足や高齢者の増加で救急車の需要は今後も増え続けることが懸念され、「重症患者の搬送に影響が出る」として有料化が議論されている。

全てのコメントを見る