飛行機と船のいいとこ取り? JAL・ヤマトがラブコールを送る、“水上飛行機っぽい”革新的な乗り物をご存じか
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海上輸送といえば船――。そんな従来のイメージを変える新たな輸送手段が登場している。見た目はジブリ映画『紅の豚』で登場した水上飛行機と似た乗り物、シーグライダーだ。
ヤマトも注目、投資額は5000万ドル以上

しかし、日本で注目しているのはJALだけではない。2023年3月にはヤマト運輸を傘下に持つ、ヤマトホールディングスもリージェントに出資している。これまでの投資額は5000万ドル(約75億円。2023年10月20日時点)以上だ。ヤマトにはどのような思惑があるのだろうか。
ねらいは、港に入港する大量の貨物輸送業者とラストワンマイルの配送サービスを結ぶことにある。
ラストワンマイルとは物流業界で使われる言葉で、エンドユーザーに物やサービスが到達する最後の接点を指す。すでに自動化が進んでいる工場からの発送や倉庫の管理に対し、ラストワンマイルは人に頼っているのが現状だ。
物流業界が直面している主な課題には、少子高齢化に伴う人手不足や2024年問題(トラックドライバーの時間外労働の上限規制)がある。宅配シーンでは、不在時の対応や再配達の問題が大きな話題となっている。
ラストワンマイルの課題を解決するために、すでにヤマトはドローンや電動垂直離着陸(eVTOL)貨物機などの先進的な輸送モードの研究開発を含め、さまざまな取り組みを行っている。シーグライダーは新しい解決策のひとつになりえるだろう。