テレビ番組の「物流2024年問題」報道にミスリードが多いワケ 再配達をなくしても問題は解決しない!
「2024年問題」のテレビ報道は増えたが、誤解を生みかねないものも多い。実際に筆者が見聞きした「よくあるミスリード」を紹介し、その誤りを指摘する。
ミスリード2「宅配の増加が物流危機の原因である」

電子商取引(EC)をはじめとする通販の利用が拡大した。その結果として宅配が急増し、物流危機を生んでいるとのコメントもよく聞かれる。
事実、ECの個人向け販売は年率約8%で増加している。宅配便の直近5年間での平均成長率は5%弱程度だが、この数字にEC事業者の自社配送は含まれない。アマゾンやヨドバシが自社配送を拡大していることを考えると、「家に届く荷物」は年率5%を超えて増加していると見込まれる。
ただ、だからといって宅配の増加が物流危機の原因かというと、そうとはいえない。先に述べたように、トラック輸送に占める宅配の割合はわずか1~2%だからだ。
宅配も含めたトラックの輸送量全体はというと、長らく微減傾向にある。にもかかわらず、物流危機が生ずるのはトラックドライバーが年率約2%で減少しているからにほかならない。
つまり、物流危機の原因は「宅配 = 需要の増加」ではない。
「ドライバー = 供給の減少」
にあるのだ。