かつては「都心の通過駅」――新宿から1.5kmの小駅が、住みここちランキング「121位→12位」となったワケ

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新宿からわずか2駅、小田急線・参宮橋が「住みここちランキング」で121位から12位へ急浮上した。巨大ターミナル至近でありながら、1日平均乗降人員は1万3182人。速さや再開発ではなく、「混雑を避けられる都心」が新たな価値として選ばれ始めている。

移動の質が生んだ12位への躍進

参宮橋駅(画像:写真AC)
参宮橋駅(画像:写真AC)

 小田急線・参宮橋駅が、大東建託の「街の住みここちランキング2026<首都圏版>」で、前年の121位から12位へと一気に順位を上げた。

 新宿駅からわずか1.5km。駅番号OH03という都心のど真ん中に位置しながら、2024年度の1日平均乗降人員は1万3182人にとどまる。これは小田急線全70駅の中で58位という規模だ。前年度比で4.3%ほど増えてはいるものの、周辺の巨大ターミナルに比べれば、人波は驚くほど穏やかだといえる。

 この異例ともいえる躍進の背景には、住まい選びの基準が変わってきたことがありそうだ。これまでは、どれだけ早く目的地に着くかという「物理的な時短」が重宝されてきた。しかし、今の読者が求めているのは、むしろ脳や神経への負担をいかに減らすか、という視点ではないか。

 巨大なハブ駅のすぐそばにありながら、都会特有の熱気をふっと遮ってくれる。そんな緩衝材のような街の佇まい。都市生活で避けられない疲労を前にしたとき、移動の価値を速さではなく「ストレスのなさ」で捉え直す。こうした動きが、数字の上での驚異的な上昇を後押ししたのだろう。

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