EVは「大雪で終了」「立往生で凍死」という暴論はなぜ無くならないのか? 感情的にならず、まずは科学的事実・雪国オーナーの声に向き合え

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「電気自動車は電力不足や大雪のときは使えない」「立ち往生したら凍死する」などという声がある。実際はどうなのか、解説する。

EVは電力不足や大雪のときは使えない?

雪国で充電するEV(画像:Marc Bruxelle / Shutterstock.com)
雪国で充電するEV(画像:Marc Bruxelle / Shutterstock.com)

 この季節になると決まってメディアやSNSで話題になるのが、「電気自動車(EV)は電力不足や大雪のときは使えない」という指摘だ。つい最近も、スズキの鈴木俊宏社長が2022年12月9日に電気通信大学で行った講演で

「節電しろって言っているのに、EVを普及させるってどういうことなのか」

と疑問を呈したし、年末に日本海側で発生した大雪による立ち往生や停電の際、SNS上では

「EVだったら凍死するのではないか」

といった趣旨の投稿が相次いだ。このような発言は感覚的には理解できるが、どこまで真実なのだろうか。今回は科学的なファクトやエビデンス、さらに実際に雪国でEVを使用しているオーナーの声などに基づいて、改めてこれらの指摘を検証したい。

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