「税金213億円」は何だったのか――東京・十条駅前再開発、莫大な予算の先に現れた“明るい廃墟”の正体とは

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東京都北区十条の39階建てザ・タワー十条は578戸中394戸が販売済みだが、1~2階商業施設ジェイトモールは空きテナントが目立ち、街の賑わい創出には課題が残る。

高級タワーマンションの街角現実

タワーマンション「ザ・タワー十条」(画像:宮田直太郎)
タワーマンション「ザ・タワー十条」(画像:宮田直太郎)

 東京都北区十条に、2024年11月に39階建てのタワーマンション「ザ・タワー十条」が開業した。昭和の雰囲気が残る商店街や人気店が立地する十条に、一部屋億単位の高級マンションが誕生したことで大きな話題を呼んだ。しかし開業から1年も経たないうちに、1~2階の商業施設「J&Mall(ジェイトモール)」は空きテナントが目立ち、“明るい廃墟”のような状態になっていた。

 筆者(宮田直太郎、フリーライター)はこの状況を2025年6月に当媒体で紹介し(記事「埼京線十条駅前にそびえる「明るい廃墟」 なぜ開業1年で“テナント半数空室”なのか? 哲学なき再開発が招いた虚しさと喪失」)、多くの反響を得た。

 それから半年以上が経過し、ザ・タワー十条はウェブメディアやユーチューバーにも取り上げられるようになり、新しい情報も次々に入ってくる。これらの報道や記事執筆後の変化も踏まえ、これらが

「街の再開発」

という観点で成功と呼べるのか、改めて考察したい。

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