改札での精算、今後はSuicaやPASMOより「クレジットカード」が主流になるかもしれないワケ

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鉄道やバスで生産する際の電子マネーといえば、交通系ICカードがすっかり定番となっている。しかし今後、クレジットカードが一定の存在感を示していく可能性がある。いったなぜなのか。

観光客にとって交通ICは使いにくい

沖縄のゆいレール(画像:写真AC)
沖縄のゆいレール(画像:写真AC)

 筆者は数年前、沖縄のモノレール「ゆいレール」に乗車したとき初めてQRコードが印刷された切符を見た。

 最初はとまどいもあったが、乗車にはまったく問題がなかった。QRコードを印刷した切符は、紙を使っているため環境にやさしく、改札機に通さないため自動改札機の故障が起きにくい。

 ゆいレールがQRコードと交通系ICを導入したのは同時だったが、観光客が多い土地柄もあり、QRコード切符を購入する利用者は交通系ICの利用者を上回っているという。

 沖縄の事例が示唆(しさ)するのは、観光客にとって交通系ICは使いにくいということだ。

 すでに空港連絡バスや鉄道など観光客の足の一部として機能する公共交通では、QRコードとクレジットカードのタッチ決済を併用するところも増えつつある。

 事業者の側に立つと、既存の交通系ICの導入にはコスト負担が大きい。そのため、採算性の低い地方交通では、交通系ICが利用できないところも少なくない。

 一方、クレカ搭載のオープンループなら、国や地域に関係なく、どこでも使える。新たにアプリをインストールしたり、デポジット料金を払ってカードを発行したりする必要もない。

 オープンループは読み取り速度の遅さが弱点とされているが、早晩この問題は解消されていくだろう。

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