トラックユーザーから「メーカー企業」へ大転身! 乗りやすさを追求した男たちの数奇な運命とは
日本の流通トラックの成功例としては、オート三輪や軽貨物車などが挙げられる。ではアメリカの場合はどうか。トラック輸送大国らしい誕生の仕方をしたふたつのメーカーを紹介しよう。
トラック大国アメリカ、ふたつのメーカー

どのような産業輸送機械であれ、市場でその価値を評価されるためには顧客からの要望にしっかりと応え、かつコスト的にも優れていなければいけない。
わが国で商品輸送流通に供されているトラック業界での典型的な成功例としては、かつてその使い勝手の良さと運用コストの低さを高く評価され、1930年代に誕生し戦後の1940年代から1950年代にかけて爆発的に普及した 自動三輪貨物(いわゆるオート三輪)がそれに相当する。
他には、1960年代初めの登場以来というもの、わが国固有の軽便な小口輸送手段として長年に渡って重宝されている軽貨物車なども、世界的に見れば十二分にエポックメイキングな存在だったと言って良いだろう。
一方、諸外国にこうした例はあるのだろうか。
欧米のロジスティック史を振り返ってみたところ、トラック輸送大国アメリカには、市場での顧客需要を重視するがあまりに、トラックユーザー側から一転して製造側への新規参入という形で1930年代の終わりに誕生し、現在まで存続しているふたつのトラックメーカーが浮かび上がった。
まずは現代のアメリカでも高い人気と信頼性を誇る「ピータービルト」からその生い立ちを掘り下げてみたい。