いったい何が違う? 航空会社が「LCC」「第3のブランド」を国際線で使い分けるワケ

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ANAは、新ブランド「AirJapan」を立ち上げて運航を目指すことを発表した。2023年度後半に国際線へ就航するという。新ブランドはLCCとLCCの中間がほしいというニーズを取り込めるか。

FSCとLCCの中間のニーズを狙うか

ANAの新ブランド「AirJapan」のイメージ図(画像:ANA)
ANAの新ブランド「AirJapan」のイメージ図(画像:ANA)

 国際線の運賃は決して安くない。「少しでも安ければありがたい」というのが乗客側の本音だろう。LCCの登場で、高根の花だった飛行機でのでの移動が身近な存在へ変わった。

「ピーチやジェットスターをキッカケに、飛行機で旅行するようになった」

という人も少なくない。

 ただ手荷物のルールが厳しく、機内での座席間隔も狭いLCCでは不満を持つ人も少なからずいる。FSCとLCC、その中間がほしいというニーズを見越した位置づけが第3のブランドといえる。

 ANAの新ブランドで採用されたのは最新鋭の機材「787」であり、機内での快適さは他のLCCよりも上。さらにサービスを受けたければ有料オプションを選択すればよく、利用客それぞれが希望に合わせて選べるのがいい。

 ジップエアが国際線、しかもレジャーの需要がほぼない時期にも運航を続けられる理由は国際貨物にある。コロナ禍で貨物需要が急増した。しかも、787は貨物の搭載量がLCCで主に利用する「A320」より多い。旅客が少ない分、貨物をさらに積むこともできる。しかも787は燃費がよく、原油高の昨今、ありがたい存在だ。

 ANAの第3のブランド戦略が成功するか否か――。ジップエアは2021年3月期、40億円の最終赤字を計上した。資本金と資本準備金をそれぞれ、従来の90億円から1億円に減らし、累積損失を補てんしている。

 ANAの新ブランドもFSCとLCCとの競争になるだろう。成否は国際線の需要が本格再開すると明らかになるはずだ。今後

「第3のブランドがFSCやLCCとどう違うのか」

を利用者側にはっきりとわかりやすくアピールすることも必要だ。

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