高円寺で再開発反対パレード開催 今こそ考えたい、私たちが「守るべき街」とは何か?

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5月15日、東京・高円寺で「やっぱり高円寺に再開発は要らないパレード」が開催され、SNSでも盛り上がりを見せた。このような対立は昨今、数多く見られる。最適解は何か。

各地で繰り広げられる再開発反対運動

高円寺(画像:写真AC)
高円寺(画像:写真AC)

 5月15日、東京・高円寺で「やっぱり高円寺に再開発は要らないパレード」が開催され、SNSでも盛り上がりを見せた。このような対立は昨今、数多く見られる。

 東京では明治神宮外苑の再開発にあたり、多くの樹木が伐採されることに対して反対の声が上がっている。静岡県静岡市では、市内の城北公園で計画された再開発において、コーヒーチェーンのスターバックスが出店予定だったが、こちらも樹木の伐採で景観を損なうとして、反対の声が集中して出店は取りやめとなった。

 広島県福山市ではJR福山駅周辺の再開発の計画を巡って、駅北口の広場にホテルや商業施設、立体駐車場などを建設したいJR側と、災害時の避難スペース確保のため、広場の必要性を求める住民の間で意見が対立している。

 人が生活を営んでいる地域を掘り起こす再開発。既にあるものを壊して、新しく作り替えるため、住民全員が納得することは難しい。たとえ「災害時の危険を避けられる」「周辺環境がよくなる」と開発側が利点を並べても

「今のほうがよい」

と考える人は多い。また、たとえ防災面に問題があっても人の営みが積み重ねられてきた風景を選ぶ人は絶えない。

 パレードが実施された高円寺も、防災面で見れば問題だらけだ。東京都が2018年3月に発表した「地震に関する地域危険度測定調査(第8回)」によると、高円寺北3丁目は都内の総合危険度ランキング64位で、杉並区内では下から2番目となっている。

 そんな高円寺だが再開発への拒否感は強い。例えば、駅北口は1982(昭和57)年に区画整理の計画が持ち上がったものの、反対運動が実施された。その結果、1998(平成10)年に計画は凍結されている。

 今でも高円寺南2丁目から練馬区中村北1丁目をつなぐ道路「補助227号線」の計画は存在しており、東京都では2016年に「優先整備路線」としているが、実現の見通しは立っていない。地域の実情を反映した杉並区の「すぎなみの道づくり」では、整備に向けた住民間の雰囲気醸成を課題としている。