「50cc原付」消滅が直撃――フードデリバリーを襲う“ラストワンマイル危機”
2025年の排ガス規制で50cc原付は事実上の生産終了となった。新基準原付は24万~34万円と従来より10万円規模で高く、配送現場の投資負担は急増している。新聞配達やフードデリバリーなど、低コストで回ってきたラストワンマイルは転機を迎えた。安価な移動手段の消失が物流と生活サービスの価格をどう変えるのか。
50cc原付消滅が映すラストワンマイルの変化

2025年11月に施行された新たな排ガス規制により、高度経済成長期から人々の移動を支えてきた50cc原付は、事実上の生産終了を迎えた。代わって市場に登場した「新基準原付」は、安全性や環境性能の面では改善が見られる。ただ、その一方で車体価格は大きく上がった。
次の主流とみられる電動バイクへの置き換えも、初期投資の負担が重い。現場では簡単に切り替えられる状況ではない。
本稿では、車両の調達コストが急に高くなったことで、新聞配達やピザ店、フードデリバリーなど、いわゆるラストワンマイルを担う事業者にどのような影響が出ているのかを見ていく。安価な移動手段が消えつつある状況が、生活サービスの価格にどう波及するのか。その現状と今後の行方を整理する。