「荷物は増えても利益は増えない」 なぜ物流現場は「製造業の好調」に追いつけないのか? 荷物は増えても景気“横ばい”の現実
2026年2月の景気DIは44.3に回復したが、製造業の改善に物流部門の停滞が重なり、不均衡な状況が浮き彫りとなった。上流コストの高止まりと設備投資の偏りが、供給網全体の収益性を圧迫している。
中長期の見通し

5年後、製造部門と物流部門の生産性格差が解消されなければ、供給網は慢性的に機能不全に陥るだろう。10年後には、AIへの投資で製造現場が高度化する一方、物流の労働集約的な仕組みが放置されれば、産業間の格差はさらに広がる。
逆に物流側が設備投資やデータ連携を積極的に進めれば、景気DIが50を超える状況も現実味を帯びる。2月の44.3という数字を回復と見るか、警告と受け止めるかは判断のわかれどころだ。統計上は改善が示されているものの、全体の均衡は依然として崩れている。製造業がいくら生産を増やしても、物流側の負担が解消されなければ、日本経済の本格的な加速は望めない。