「中国製車載ソフト全面禁止」 3月17日に迫る決別――輸入電池の中国シェア「43%」急減、もはや“安さ”は罪になったのか?

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米国自動車産業は、2026年3月17日から中国・ロシア製ソフト禁止という歴史的規制に直面。VCSやADASを含む車載ソフトの脱中国が進む中、EVの中国製バッテリー比率は10%に低下。安全保障とコスト増、国際競争力の板挟みが迫る。

BIS最終規則の経緯

米国商務省・産業安全保障局(BIS)(画像:米国商務省)
米国商務省・産業安全保障局(BIS)(画像:米国商務省)

 米国商務省・BISによる本規則は、2024年2月にバイデン前大統領が、中国など懸念国の情報通信技術を利用するコネクテッドカーの安全上のリスクを調査し、必要な対応を取るよう指示したことが始まりだ。

 これを受けてBISは、2024年9月に「情報通信技術およびサービスに係るサプライチェーンの保護:コネクテッドカー(Securing the Information and Communications Technology and Services Supply Chain: Connected Vehicles)」の規則案を公開した。自動運転機能などを備える車両について、香港を含む中国やロシアが開発、製造、供給に関わった部品やソフトウェアを載せた車両の輸入と販売を禁じる内容である。

 BISはこの案に対し100件を超える意見を募り、コネクテッドカーにおけるリスクへの対処を検討した。挙げられたリスクは、

・通信技術への妨害行為
・重要インフラへの壊滅的な影響
・国家や国民の安全に対する脅威

の3点だ。寄せられた意見を踏まえBISはVCSの範囲を修正し、対象となる国の区分を明確にして2025年1月16日に最終規則を公表した。範囲の修正はメーカーへの歩み寄りではなく、確実に規制を執行するための枠組みを固める目的がある。

 ソフトウェアは2027年製造モデルから制限され、2026年3月17日に効力が生じる。部品への制限は2030年製造モデルから始まり、特定の車種に関連しない部品も2029年1月から対象となる。

 メーカーは部品の出元に中国が含まれないことを証明しなければならず、実効性の乏しい潔白の証明を強いるこの規則は、事実上の非関税障壁として供給網を圧迫する。

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