サービスエリアの「格差拡大」! 「稼ぐ巨大SA」が地方インフラを食いつぶす? 90年後まで無料化なし、逃げ場なき道路運営の行方とは

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紙の情報誌終了、交通量は19年度比で約8%減。利用が細るなか、SA・PAは収益と集客の両立を迫られている。海老名SAの1日6万人動員に見る、休憩施設の変化と生き残り策を追う。

フードコートも買い物もデジタル前提の時代に

モバイルオーダーでメニューを注文(画像:写真AC)
モバイルオーダーでメニューを注文(画像:写真AC)

 私たちの身の回りでは、飲食店のタッチパネルや小売店の自動レジなど、デジタル技術を使った仕組みが特別なものではなくなった。SAでも同様の変化が進んでいる。

 フードコートで列に並ばず、事前に注文と決済を済ませられる「Fika(フィーカ)」や、キャッシュレス専用レジの導入は、その象徴といえる。こうした取り組みは、利用者にとって待ち時間の負担を減らし、流れのよい利用体験をもたらす。一方で、現場で深刻さを増す人手不足を補い、限られた人数でも一定のサービス水準を保つための現実的な対応でもある。

 商品構成や催しの内容には、来訪者の属性や天候といったデータが生かされている。同じ施設であっても、時期に応じて扱う商品を入れ替えるなど、柔軟な運営が可能になった。スマートフォンと連動したデジタルマップの活用により、利用者は到着前から施設内の情報を把握し、目的を持って立ち寄れるようにもなっている。

 今後は、電気自動車の普及にともない、三十分から一時間ほどの充電待ちが発生する場面も増えると見込まれる。滞在時間が伸びる前提のもとで、デジタル技術をどう使い、心地よい時間を用意できるか。その工夫が、これからの施設運営の行方を左右していくだろう。

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