サービスエリアの「格差拡大」! 「稼ぐ巨大SA」が地方インフラを食いつぶす? 90年後まで無料化なし、逃げ場なき道路運営の行方とは

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紙の情報誌終了、交通量は19年度比で約8%減。利用が細るなか、SA・PAは収益と集客の両立を迫られている。海老名SAの1日6万人動員に見る、休憩施設の変化と生き残り策を追う。

休憩所から目的地へ――体験型SAづくりの加速

双葉SAで販売されている、山梨の新名物グルメ「ラーほー」(画像:都野塚也)
双葉SAで販売されている、山梨の新名物グルメ「ラーほー」(画像:都野塚也)

 高速道路を、移動のための通過点で終わらせない――SAやPAで過ごす時間そのものを楽しんでもらおうとする動きが、各地で広がっている。2005年10月の民営化でNEXCO3社が発足して以降、施設ごとに工夫を凝らした取り組みが積み重ねられてきた。地域ごとに異なる食や歴史を持つ日本において、SAはその土地の個性を伝える場としての役割を強めている。

 私の地元である山梨県甲斐市の中央自動車道・双葉SAでは、郷土料理の「ほうとう」や武田信玄にゆかりのある品々を前面に出し、地域の背景を来訪者に伝えている。こうした取り組みは、通り過ぎてしまえば気づきにくい土地の魅力を、短い滞在のなかで印象づける機会になっている。施設を訪れた人が、その土地に物語を感じ取るきっかけにもなる。

 評価の物差しも変わりつつある。かつては一度きりの利用や時間効率が重視されがちだったが、今は滞在の満足度を高め、「また立ち寄りたい」と思ってもらえるかどうかが意識されるようになった。SAは、移動の途中で立ち寄る場所という枠を超え、地域と人をゆるやかにつなぐ場へと、その存在感を広げている。

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