トヨタは「正しかった」のか? ハイブリッド再評価と「マルチパスウェイ」の真価【短期連載】「2035年エンジン車禁止」という幻影(3)
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EV戦争の先頭に立つはずの欧州市場で、日系メーカーは依然として苦戦を強いられている。2022~2025年でHVは124万台増と圧倒的成長を示す一方、BEVは58万台増にとどまる。豊田章男氏が掲げた「マルチパスウェイ」の戦略は、PHV・HVで空白期間を埋める現実解として再評価されつつある。レンタカー市場や全固体電池など、次世代の転換点も絡み、欧州での戦略柔軟性が日系メーカーの勝機を握る。
レンタカーによる試乗戦略

そこで、より多くの人に日本車に触れ、試乗してもらう戦略が有効である。そのひとつが
「レンタカー」
だ。レンタカーは「2035年エンジン車禁止」の対象外であり、業界全体がBEV化に慎重な現状も追い風となる。さらに、レンタカー会社は中古価格が付きにくいBEVを敬遠しており、PHVやHVは「カーボンニュートラルの現実解」として受け入れられやすい。
コロナ禍以前、欧州には約100万台のレンタカーが存在し、市場としても十分大きい。家庭用と比べて利ざやは低くなる可能性もあるが、日本のPHV・HVを試してもらうプロモーションとして活用できるだろう。現状のシェアが低いことは、裏返せば日系メーカーの戦略次第で大きく伸びる余地があることを示している。
第2回、第3回と自動車産業の視点から「2035年エンジン車禁止」を俯瞰してきたが、次回は消費者目線での影響を考察する。