トヨタは「正しかった」のか? ハイブリッド再評価と「マルチパスウェイ」の真価【短期連載】「2035年エンジン車禁止」という幻影(3)
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日系メーカーの評価課題

メルセデス・ベンツやオペルなど、ドイツの自動車メーカーは、伸び悩むBEV需要を受けて戦略を見直し、BEV、PHV、HV、従来型エンジン車を組み合わせた「マルチパスウェイ」に回帰した。
VWも「2035年エンジン車禁止」に疑問を示していたところ、12月16日、EUは規制の撤回方針を発表した。新車のCO2排出量を100%削減する方針から、新車全体で平均90%削減する方針に変更されたのである。100%削減であればBEVしか選択肢はなかったが、90%削減となったことでPHVやHV、合成燃料やバイオ燃料、さらにはマツダが進めるCO2回収技術など、多様な手段に道が開かれることになった。
一方で、EU市場で日系メーカーが十分に評価されていない点は課題である。2025年第3四半期までのEUにおけるメーカー別販売台数を見ると、その状況が明確に示されている。
・VWグループ:221万3854台
・ステランティスグループ:127万6468台
・ルノーグループ:91万5147台
・トヨタグループ:59万8422台
・BMWグループ:56万233台
・日産:15万1623台
・スズキ:11万5953台
・テスラ:11万1328台
・マツダ:8万5746台
・BYD:8万807台
・三菱:3万4341台
・ホンダ:3万3340台
EUで4番目に販売台数を伸ばすトヨタでさえ、VWの約4分の1、ステランティスの約半分にとどまる。三菱やホンダは、EUに参入したばかりのBYDにあっさり抜かれ、マツダも追い抜かれるのは時間の問題だろう。日系メーカーのPHV・HVが巻き返す余地はあるのか。欧州では、日本車は
・信頼性
・価格と品質のバランスのよさ
が評価されている。しかし、ペラペラのボディやサービスステーションの少なさ、静粛性の悪さといった批判もいまだにネット上で目にする。販売台数が少ないため、古典的な批判から脱却できていない面もある。いい換えれば、消費者にとって
「食わず嫌い」
の状態だ。