「ソニー撤退」「EV台頭」 なぜCESは“家電の祭典”をやめたのか? 技術主権の“下剋上”が始まった

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2026年1月6日開幕のCESは、家電からEV・自動車関連技術へ軸足が移行。出展企業は1400社のスタートアップも交え、完成品から技術スタックや提携戦略まで価値を競う、新たな産業交渉の場となっている。

「中期提携」への機能転換

EVのイメージ(画像:CES)
EVのイメージ(画像:CES)

 CESの出展に価値を見出すためには、個別の技術を提示するだけでなく、具体的な用途や提携先を同時に提示する姿勢が不可欠となっている。短期的な収益のみを重視するのではなく、中長期的な契約を前提とした説明能力が求められる。見本市を実利を伴う商談装置として活用し、その成果を組織の成長に組み込める体制を整えることが、新たな参加要件となっている。

 これらの要件を満たせない場合、出展に関わる費用は収益を生まない広報宣伝費に終わる。技術的な優位性が実際の商談において価格交渉力に結びつかなければ、出展の継続は企業にとって重い負担となる。こうした状況を放置すれば、投資の対価を得られないまま消耗する結果を招きかねない。

 個別の製品による差別化に固執し続ける企業にとって、完成品に依存したモデルは維持すべき選択肢に映るかもしれない。しかし、利益率の低下を規模の拡大で補う旧来のモデルが限界を迎えていることを認識すべきである。見本市の機能は、製品の展示会から、将来の産業標準を確立するための提携交渉の場へと完全に移行している。来場者と出展企業の目的が一致しなければ、投資の効果を説明することは困難になるだろう。

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