欧州車vs中国車! EV市場でヨーロッパ激震、「45%関税」でも抑えきれない中国勢の実力とは

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EUは2025年、小型EV枠「イーカー」を創設し車両価格を1万5000~2万ユーロに抑制、低価格帯の空白を埋める狙いだ。中国勢は現地生産でシェア拡大、欧州市場での価格競争と都市モビリティ戦略が激化する構図が浮き彫りとなる。

生産委託拡大の可能性

 EUによる最大45.3%の輸入関税を回避するため、中国勢は現地生産を加速させている。中でも比亜迪(BYD)は、欧州で販売する全EVを今後3年以内に現地生産する計画を打ち出した。2025年末からハンガリーでの生産を開始し、トルコやスペインでの生産も検討している。

 ステランティスと提携する零ホウ汽車(リープモーター)は、ステランティスのポーランド工場での生産を予定しており、奇瑞汽車はEbro Motorsとの合弁会社を通じてスペインでの生産をすでに開始、さらにドイツでの生産も模索している。

 こうした動きは、中国勢が自社工場を建設しなくても、欧州内で生産委託を活用することで柔軟に供給体制を構築できることを示している。マグナ・シュタイヤー(オーストリア)も広州汽車や小鵬汽車との生産委託契約を締結しており、今後この傾向はさらに強まる可能性がある。

 同時に、中国勢は欧州の補助金制度を活用し、現地雇用を確保しながらブランドの信頼性を高める施策を展開している。輸入関税は政策的な防御策として機能する一方で、現地生産の誘因ともなっており、制度の意図と市場の動きが交錯する状況を浮き彫りにしている。

 結果として、欧州での生産委託は価格対策だけではなく、ブランド戦略や市場適応力にも直結する重要な要素となっている。

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