「養老線」存亡の危機! 人口1.8万の町が赤字線救済に挑戦――町民も巻き込む驚きの窮余策とは
岐阜県南西部の神戸(ごうど)町が町内を走る養老線への支援金を捻出するため、クラウドファンディングで資金募集を始めた。財政力が弱い小規模地方自治体の窮余の一策だ。
乗客数がこの60年で半減

養老鉄道は近鉄の子会社で、三重県桑名市から岐阜県西濃地方の海津市、養老町、大垣市、神戸町、池田町を通って揖斐川町に至る57.5kmを走る。路線名は全線で養老線だが、大垣駅を拠点に桑名方面、揖斐川方面に分けて運行している。沿線の人口減少と車社会の進行で乗客の減少が続き、経営は厳しい状態だ。
1965(昭和40)年に1330万人を上回った年間乗客数は、2024年度で約580万人に半減した。養老鉄道は決算を開示していないが、国土交通省によると、2022年度の鉄道事業営業損失は1億1800万円余に上る。1km当たりの1日平均輸送人員を示す輸送密度は、2022年度で2715。養老鉄道は「コロナ禍の収束で今は少し改善した」というものの、厳しさに変わりない。
そんななか、神戸町は8月からふるさと納税クラウドファンディングで養老線支援に充てる寄付金募集を始めた。募集期間は2026年3月末まで。20日現在で全国17人から約54万円の寄付金が寄せられている。
神戸町には大型ショッピングモールや高校がなく、養老線が町内を走る唯一の鉄道路線。神戸町まちづくり戦略課は
「養老線は町民にとってなくてはならない。全国の皆さんに協力していただき、存続に向けた資金を集めたい」
と狙いを説明した。