「養老線」存亡の危機! 人口1.8万の町が赤字線救済に挑戦――町民も巻き込む驚きの窮余策とは
岐阜県南西部の神戸(ごうど)町が町内を走る養老線への支援金を捻出するため、クラウドファンディングで資金募集を始めた。財政力が弱い小規模地方自治体の窮余の一策だ。
養老線存続を賭けた資金策

岐阜県南西部の神戸(ごうど)町が町内を走る養老線への支援金を捻出するため、クラウドファンディングで資金募集を始めた。財政力が弱い小規模地方自治体の窮余の一策だ。大垣駅(岐阜県大垣市)を出た2両編成の列車が田園地帯を北へ向かう。古い車両のせいか、かなり揺れが激しい。8月上旬に乗車した養老線は、電化されているものの、全線単線の典型的なローカル鉄道。列車は10分ほどで神戸町の中心駅・広神戸駅へ着いた。
広神戸駅は小さな木造駅舎の無人駅。駅の東は古い住宅街が続き、西は名古屋市に本社を置く豊島紡績の工場跡地が広がる。名古屋市から電車を乗り継いで1時間足らずの場所だが、平日の昼前に駅前を歩く人はほとんどいない。