「国産スポーツカー」再生の条件! フェラーリ&エルメスに学ぶ、夢と希少性の経済学

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2025年8月にGT-Rが生産終了する一方、ホンダのプレリュードやトヨタ・セリカ復活の動きがある。スポーツカー市場は性能だけでなく、所有の意味やストーリー、ブランド力が競争力を左右する時代に突入した。フェラーリやエルメスの戦略に学ぶことで、日本車も長期的に安定収益を確保できる可能性がある。

「夢」を売る車の戦略

2025年9月に発売予定の新型「プレリュード」(画像:本田技研工業)
2025年9月に発売予定の新型「プレリュード」(画像:本田技研工業)

 日本のスポーツカー市場では、日産GT-Rが2025年8月に生産を終了する一方、ホンダは新型「プレリュード」を9月に発売予定だ。トヨタも「セリカ復活」を宣言するなど、復活の動きが見える。

 これまでスポーツカーは性能の高さが売りだった。しかし、時代の変化にともない、今後は高性能に加え、

「夢やストーリー」

を持たせることが重要になっている。これを実現できなければ、短期的に売れても長期的な販売は難しい。

 逆に実現すれば、従来の自動車メーカーのイメージを超え、ファッションブランドのような価値を獲得できる。その結果、景気に左右されにくく、値上げをしても売上が大きく下がらない安定した収益源を築くことが可能になる。

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