「乗れない京都」の現実! 満員バスが暴く都市混雑――商議所「LRT提言」も財政と渋滞の壁

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京都商工会議所がLRT(次世代型路面電車)の導入を京都市へ提言することを決めた。JR京都駅(下京区)と有名観光地を結ぶ市バスが混雑し、市民が乗れない状況を解消するのが目的。検討委員会を設置して調査のうえ、議論を急ぐ構えだ。

バスの混雑に市民の不満爆発

満員で五条坂停留所に到着した市バス(画像:高田泰)
満員で五条坂停留所に到着した市バス(画像:高田泰)

 京都駅で大勢の訪日外国人観光客を乗せたバスがやってくる。満員の車内をのぞくと、つり革も握れず、身動きの取れない乗客が見える。木々が色づき始めた11月中旬の週末、清水寺に近い京都市東山区の五条坂停留所は、終日混雑が続いた。

 五条坂停留所へ来るバスは東大路通を走り、清水寺のほか、三十三間堂や祇園など東山区の名所を通る。バス待ちの人は絶えないが、到着するバスの多くが満員かそれに近い状態。なかには停車せずに通り過ぎるバスもあった。近くの女性(81歳)は

「出かけようと思っても、紅葉時期はいつもこんな感じ」

と腹立たしそう。

 五条坂を上った先の清水坂は足の踏み場もない人出。和菓子屋の店員が「きょうは忙しくて目が回る」とうれしい悲鳴を上げる。五条坂を振り返ると、歩道は上から下まで人の波が途切れない。片側1車線の車道は渋滞が続いていた。

 中心部の祇園や四条河原町(下京区、中京区)も紅葉時期になり、人出がどっと増えた。歩道から人があふれるほどで、バスはひっきりなしに通るが、とてもさばききれない。京都駅烏丸口の清水方面行きバス乗り場は午前中から長蛇の列。バスに乗れない市民のため息があちこちで聞こえた。

 市交通局はドライバー不足のなか、郊外路線の減便や見直しでドライバーを確保し、混雑路線の本数を増やしている。しかし、増便数は限定的。観光客と市民の分離を目指して週末運行する観光特急バスの平日拡大も実現していない。

 そんななか、京都商議所は臨時議員総会で混雑解消に

「次世代型路面電車(LRT)導入」

を打ち出した。市バスの増便だけでは混雑を解消できないと考えたからで、商議所議員から検討委員を募り、調査研究を進めて京都市に提言する方針だ。

 導入候補路線は検討委員会で費用対効果などを精査して決める。京都商議所は

「市バスの混雑でオーバーツーリズムの言葉がメディアに登場するたびに、京都のマイナスイメージが広がっている。地元の経済団体として現状を打開したい」

と意気込んでいる。

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