トラックステーション10年で「4割減」の衝撃! 物流危機&ニーズ増なのになぜ?――もはや民間参入は必須なのか
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長距離トラックの駐車・宿泊需要は増加傾向にある一方、国内トラックステーションは10年で55→32拠点に減少。米国のチェーン型高収益モデルを参考に、民間主導による整備拡大と規制緩和が喫緊の課題となる。
米国のトラックステーション

トラックステーションの将来像を考える参考として、米国における類似施設の実態を紹介する。
なおトラックステーションは和製英語であり、本来は
「トラック・ストップ」
と呼ぶのが正しい。しかし混乱を避けるため、ここではトラックステーションと呼ぶ。
米国でも日本と同様に、物流の主役はトラックである。トラックステーションは、ドライバーに駐車や宿泊などのサービスを提供している。日本は非営利で運営されているが、米国では複数の営利企業が北米規模でチェーン展開し、サービス競争を繰り広げている。大手として挙げられるのは、
・パイロット・フライングJ
・ラブズ・トラベルストップ
・トラベルセンター・アメリカ
である。いずれも米国とカナダに広く拠点を展開しており、パイロット社は約800拠点、ラブズ社は約600拠点、トラベルセンター社は約270拠点を持つ。
各拠点が備える機能はケース・バイ・ケースだが、日本と比べると規模が大きく、他機能も充実している傾向がある。シャワーやレストランといった基本機能は共通だが、レストランは簡易な食堂風ではなく、有名チェーンをフランチャイズ展開していることが多い。
燃料販売が売上に占める割合が高いため、多くの拠点に給油所が設置されている。近年はEVチャージスポットも増えている。コンビニや車両整備施設を併設するケースも目立つ。駐車スペースをネットで事前予約できる仕組みもある。日本と異なるのは
「宿泊形態」
である。米国では車中泊が前提の施設が多く、宿泊スペースは併設されていないか、隣接する宿泊施設を別途利用するパターンが多い。駐車料金は地域差が大きいが、1泊あたり10~20ドル(約1500~3000円)が目安であり、物価を踏まえればリーズナブルである。