「外免切替」厳格化の衝撃──インバウンドの「自走」を封じる警察庁の新方針とは? 日本の移動インフラ管理の限界を考える

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警察庁は2025年10月、外国運転免許の日本切替を厳格化する。2024年には約6万9000人が切替を受け、外国人事故は過去10年最多の7286件に達した。新制度は短期滞在者の免許取得を事実上制限し、知識試験を5倍の50問に増やすなど三重の壁を設ける。観光、労働、市場の三者が交錯する中、移動権の制限は経済活動と治安維持の狭間で制度の再定義を迫っている。

免許切替厳格化の新基準

警察庁(画像:写真AC)
警察庁(画像:写真AC)

 警察庁は、外国の運転免許証を日本の免許に切り替える「外免切替」の制度を厳格化する方針を固めた。施行は2025年10月を予定している。

 観光客など短期滞在者は原則として住民票の提出が必須となり、免許取得が認められなくなる(一部例外あり)。知識試験は現在の10問から50問に増え、合格ラインも70%から90%以上に引き上げる。技能試験も採点基準が厳しくなり、踏切や横断歩道の通過といった項目が新たに加わる。

 背景には、2024年に外免切替で免許を取得した外国人が約6万9000人にのぼり、同年の外国人による交通事故が過去10年で最多の7286件に達したという事実がある。

 しかし、この制度改正の背後には、観光・移動・労働の三者が交差する複雑な課題と、それにともなう根本的な調整の意思が読み取れる。交通インフラに依存する経済活動にとって、この施策の影響は単なる免許制度の技術的な変更にとどまらない。

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