7月5日の大災害デマ、責任の所在は「誰」にあるのか?──SNSと動画が潰した、地方国際線の経済構造

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SNS発“予言”が地方空港を直撃。アクセス数が億単位に達した誤情報の拡散で、訪日路線が相次ぎ運休へ。損なわれたのは航空便ではなく、「移動の意味」そのものだった。

香港便運休が示す空港の脆弱性

徳島空港(画像:写真AC)
徳島空港(画像:写真AC)

 2025年7月5日に「日本で大災害が起きる」という未確認情報が、SNSや動画投稿サイトを通じて広まった。その結果、香港から日本各地への航空便が運休や減便に追い込まれた。当媒体では、フリージャーナリストの高田泰氏がこの問題を取り上げている。実際には災害は起きず、情報は誤りだったことが確認された。しかし、影響はすでに現実のものとなっている。とくに、香港から米子・徳島空港へ直行便を運航していたグレーターベイ航空は、利用者の減少を理由に9月からの運休を発表した。これは地方空港の国際線ネットワークにとって深刻な打撃となった。

 この現象を

「デマに踊らされた人々の情報リテラシーの問題」

と片づけるのは、本質を見誤る議論である。問うべきは、なぜ根拠のない情報が実際の行動につながり、継続的な経済投資である定期航空路線が損なわれたのか。その構造的な要因にこそ目を向けるべきだ。

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