日産はなぜ「メイド・イン・チャイナ」に賭けるのか? EV「N7」の可能性と「グローバル拠点化」へ挑む28年間、大勝負の行方どうなる
中国での生産から輸出までを集約した新体制で、年10万台の海外展開を視野に入れる。カギを握るのは、N7の高性能と価格競争力、そして「中国製」への制度・心理的壁の突破。脱・日本製の覚悟が問われる局面だ。
日産の新戦略

中国の東風汽車集団は2025年6月25日、日産自動車の完全子会社である日産(中国)投資との合弁で自動車輸出を担う新会社を設立すると発表した。資本金は10億元(約200億円)。出資比率は日産が60%、東風が40%。経営期限は設立から28年間とする。
新会社を通じ、両社はそれぞれの資金力とサプライチェーンを活用し、自動車や部品、付属品を海外市場へ輸出する。主な輸出先は
・東南アジア
・中東
・中南米
などを想定している。
日産は2025年3月期の業績悪化を受け、生産体制の見直しを進めている。そのなかで、中国で生産する電気自動車(EV)を海外に輸出し、収益の改善を目指す動きが鮮明になってきた。価格と性能のバランスに優れる中国製EVを軸に、グローバル展開を加速させる構えだ。
今回、日産は初めてEVの開発・生産・輸出を中国に集約するスキームを取った。これは、日本の自動車メーカーにとって、中国が巨大な消費市場から、世界向け輸出の拠点へと変わる転換点を意味している。