新型リーフは「BYD」に勝てるのか? 累計70万台の重みと600km超の性能――それでも揺らぐ“再建の突破口”の本質
2025年6月17日、日産が約8年ぶりに発表した新型リーフは、累計70万台、走行距離280億km超の実績を持つモデルの系譜を継ぐ。航続距離600km超、急速充電35分など技術革新を果たした一方、BYDやテスラ、フォルクスワーゲンとの激しい競争環境に直面している。価格やバッテリー調達、販売戦略の不透明さが課題となるなか、新型リーフが日産の経営再建の中核を担うかは、今後の市場動向と経営戦略の整合性にかかっている。
600km超えが示す航続改革

新型リーフの最大の特徴は、エンジン車からEVへ移行する際の現実的な選択肢を提示した点にある。航続距離の大幅な向上や充電時間の短縮によって、EVが日常生活に自然に溶け込み、ライフスタイルの質を高める存在へと進化した。
バッテリー容量は、従来の40kWhと60kWhから、52kWhと75kWhに拡大された。150kWの急速充電器を使用すれば、10%から80%までの充電が最短35分で完了する。
75kWhバッテリー搭載モデルでは、航続距離が600km超(WLTC基準)に達する。空気抵抗を抑えるためにボディ形状も刷新。Cd値は日本および米国仕様で0.26を記録し、フェアレディZを0.05下回る。日産GT-Rと同水準の空力性能を実現している。
車体は従来のハッチバック型から、スポーツタイプ多目的車(SUV)に変更された。市場の主流を見据えた構成といえる。
これらの改良は、日産が持つ技術力の進化を示す一方で、競合に出遅れたことで急速に追いつこうとする側面も色濃い。評価は分かれる可能性がある。