新型車が出ると、「やっぱり前のほうが良かった」と必ず言われる理由

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量産車のデザインは安全性やEV化対応でクリーン化が進む一方、ユーザーの感性とのズレが顕在化。先代モデルへの愛着と、新型の無個性化の狭間で失われる「物語性」の重要性を探る。

空力性能と引き換えの魅力

自動車のイメージ(画像:Pexels)
自動車のイメージ(画像:Pexels)

 新型車のデザインが発表されるたびに、SNSや掲示板には「先代の方がかっこよかった」という声があふれる。タフさがなくなった、個性が薄れた、昔の方が魅力的だった――そんな感想が並ぶ。

 一見すると、これらは主観的な好みの問題に思える。しかし実際には、自動車業界全体の構造変化と深く関わっている。

 近年、量販車の多くがクリーンなデザインを採用している。その背景には、

・安全性や空力性能の向上
・電気自動車(EV)化への対応
・グローバル市場を意識した戦略的な配慮

などがある。すべては合理的な判断の結果だ。

 だが、合理性が増す一方で、ユーザーの感性や車との関係性はどう変わってきたのか。なぜ、より美しくなったはずの車に、心が惹かれないのか。

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