鉄道各社で始まった「運賃値上げ」の波 一方、無料化する事業者も いったい何が違うのか?
鉄道各社はこれまで運賃の値上げを控えてきたが、値上げに踏み切る形になった。しかし値上げがある一方で、無料へとかじを切る事業者も出ている。この差はいったい何か。
無料化される傾向とは

無料化へとかじを切った鉄道事業者の多くは、路線網が小さい。いわゆる、地域内の交通の事業者(路線)といる。
値上げ申請をした東急は、その一方で池上線内のみでは無料デーを実施する。東急の数ある路線のなかでも、池上線は地域内交通という色合いが強い。
こうしたことを踏まえると、
「市民の足替わり」
として利用されている鉄道(路線)が無料化される傾向にある。これは、できるかぎり多くの地域住民に乗車してもらいたいという気持ちの表れと考えられる。
逆張りのようにも見える鉄道運賃の無料化だが、諸外国では路面電車を中心に地域内交通を担う鉄道運賃を無料にしていることは珍しくない。
現状、日本国内における鉄道運賃の無料化は期間や日にちを限定した取り組みになっているが、それは少しずつ拡大していく可能性もある。