有楽町駅前、昭和の象徴が次々消滅! 旧そごう・阪急の面影は? 大再開発で変わる街、残る歌の記憶
有楽町駅周辺は昭和の時代、関西系百貨店「そごう東京店」と「数寄屋橋阪急」が賑わいを見せていたが、再開発の波によりその姿は変わりつつある。今後も続く再開発において、過去の栄光を振り返りつつ、都市景観の進化とともに消えゆく百貨店の面影を探る。
歴史を刻んだ名建築

有楽町駅前にあったもうひとつの関西系百貨店、「数寄屋橋阪急」は1956(昭和31)年に開業した。阪急百貨店の関東2号店で、1号店は大井町阪急だった。
入居していた「銀座東芝ビル」は1934年に竣工し、1966年に増築された。設計には、日比谷公会堂の佐藤功一氏と東京タワーの内藤多仲氏が携わった。館内には、東京電気(後の東芝)のオフィスもあった。屋上には、「TOSHIBA」の大きなネオンサインがあり、覚えている人も多いだろう。
阪急百貨店は1984年に徒歩圏内の有楽町マリオンに有楽町阪急を開業。そのため、2004(平成16)年には「銀座阪急モザイク」として業態転換した。「銀カジスタイル」をキャッチフレーズに、GAPや好日山荘、スーパースーツカンパニーなどが出店した。
しかし、2007年に東急グループに売却され、建物は建て替えのため2012年に閉店した。約80年の歴史を持つ名建築は解体され、跡地には2016年に「東急プラザ銀座」が開業した。