機体空中分解で110人死亡! さらに130億円横領もあった最悪航空会社、台湾「ファーイースタン航空」をご存じか
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台湾有数の航空会社だったファーイースタン航空は、老朽機材の更新失敗、不透明な資金調達、不動産投資への傾斜、そして経営トップの経済犯罪によって、2019年に突如運航を停止した。本稿では、その破綻までの経緯と経営判断の問題点を検証し、航空業界における持続可能な経営の要件を探る。
突然の運航停止

日本の隣にある台湾は、半導体などの最先端技術で栄え、所得水準が高い島となっている。そのため、ビジネスや観光の需要が非常に大きい。現在、最大手のチャイナエアラインと、2番手のエバー航空が中心となり、運航を続けている。
最近では、スターラックス航空が北米や日本への路線を強化し、台東や高雄を拠点とする徳安航空も活動を続けている。
しかし、かつてはほかにもふたつの独立系航空会社が存在していた。そのうちのひとつが、今回紹介する遠東航空(以下、ファーイースタン航空)だ。ファーイースタン航空は台湾国内線を中心に運航していた名門航空だったが、2019年12月に突然運航を停止した。翌年には、トップが重大な経済犯罪を犯していたことが明らかになった。
それでは、その経緯を詳しく見ていこう。