路線バス会社の「96%」が赤字だった! なぜここまで追い込まれた? あなたの街は大丈夫? 低年収、長時間労働…構造不況からの脱却は可能か?
バス会社96%が赤字という現実。公共交通崩壊が迫る。運転手不足、高齢化、利用者減が構造不況を招く。抗う術はあるのか。危機的状況を打破する革新のカギを探る。
数字の向こうにある「問い」

路線バス事業者の96%が赤字という数字は、破綻の予兆なのか。それとも、変革の入口なのか。いま必要なのは、私たち自身がそれを変革の入口にするという強い意思だ。
求められているのは、利益の尺度を超えて移動の意味を再構築すること。誰が、なぜ、どのように人の移動を支えるのか。この本質的な問いを、社会全体で共有し、考えるタイミングが来ている。こうした議論を投げかけると、決まって
「バスは終わり」
「アイデアだけ並べるな」
といった批判も出てくる。だが、そうした姿勢こそが未来に向けた思考を止め、変化の芽を摘んでしまう。
バリアフリーやユニバーサルデザインの話と同様に、自分の身にも何が起こるかわからない。明日、怪我をするかもしれない。病気になるかもしれない。運転できなくなるかもしれない。だからこそ、
「自分には関係ない」
と済ませるのではなく、誰もが移動を「自分ごと」として捉える必要がある。
未来の交通をつくるのは行政でも事業者でもない。私たち生活者自身だ。地域の足をどう守るか、どう再構築するか。前向きに議論し、考え抜くときが来ている。