高速道路にある「黄色いアレ」は何? どんな役に立つ? 重大事故を防ぐ立役者、その未来を考える

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高速道路の安全対策として欠かせないクッションドラム。衝突時の衝撃吸収性能を実証する一方、飛散や転落といった新たな課題も浮上。進化を続けるその安全性を探ると共に、さらなる改良の必要性を考察する。

「クッションドラム」とは何か

クッションドラム(画像:秩父産業)
クッションドラム(画像:秩父産業)

 クッションドラムは、高速道路の分岐点や中央分離帯に設置される道路用の安全対策機材だ。黄色の本体に赤と白の市松模様が入ったデザインが一般的で、内部に水袋を入れて使用する。

 この水袋は、重しの役割に加え、衝撃吸収材としても機能する。車両が衝突した際、運動エネルギーを水の流動エネルギーに変換し、衝撃を緩和する。これにより、人や構造物への被害を抑える効果がある。

 クッションドラムにはいくつかの種類がある。

・道路の急カーブや駐車場に適した「丸型」
・道路の分流部に対応する「角型」

などが代表的だ。道路上で目にする機会も多く、存在を知っている人は少なくない。しかし、実際にどの程度の効果があるのかは、意外と知られていない。

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