荷物の置き場に難儀? 京成電鉄「貨客混載」実験から見えた課題と可能性とは

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2020年以降、農産物などを旅客列車に載せて輸送する「貨客混載」が全国的に広がっている。京成電鉄の実証実験を取材した筆者の感想とは。

コロナ禍前から始まっていた京成Gの貨客混載

京成佐倉駅での貨客混載のフォトセッション(画像:岸田法眼)
京成佐倉駅での貨客混載のフォトセッション(画像:岸田法眼)

 2020年以降、農産物などを旅客列車に載せて輸送する「貨客混載」が全国的に広がっている。京成電鉄も実証実験という形で取り組むことになった。今回は、その模様をお伝えする。

 京成グループでは、2017年から千葉シティバスが南房総の漁港の協力を得て、貨客混載を始め、京成ホテルミラマーレ(千葉市)などに食材を輸送している。その後、京成バスが2022年3月8日から銚子市の漁港の協力を得て、貨客混載を始めている。

 3例目の京成電鉄では、2021年9月から同グループでレストラン事業などを展開するイウォレ京成(千葉市)と一般社団法人野菜がつくる未来のカタチ(チバベジ)が連携して協議を開始。千葉県佐倉市で収穫された野菜を旅客列車で運搬し、和食ファミリーレストランの京成友膳に搬入することになった。2022年3月11日から約3か月間、京成佐倉~成田空港間で週1回程度の実証実験が行われる。

 京成電鉄鉄道本部計画管理部の伊藤隆広鉄道企画担当課長、イウォレ京成の東原光陽社長、チバベジの鳥海孝範代表理事の話をまとめると、今回の実証実験のねらいは、以下のふたつだ。

 ひとつ目は「CO2(二酸化炭素)の排出量削減」。京成友膳に搬入される野菜は問屋から仕入れ、トラックで輸送される。例えば10社から仕入れた場合、トラックが10回やってくる。今回、チバベジの協力により、佐倉市周辺の仕入れ先については集荷と納品をいっしょに行うことで物流コストの削減につなげる。

 また、列車で運搬することで、

・輸送距離の短縮
・地産地消の活性化

となり、全体のCO2の排出量削減、SDGsにつなげたいとしている。

 ふたつ目は「食品ロスの削減」。運搬する野菜はチバベジが提供し、市場に出回らない規格外(通常より大き過ぎ、小さ過ぎの野菜などで、味や品質には問題がない)も含まれることから、食品ロスの削減にもつなげる。東原社長によると、規格外の野菜については、「味さえよければいい」と断言する。

 実証実験終了後、課題などを割り出しながら、本格運用に向けて協議するという。