佐渡島と新潟の「この場所」に、なぜ橋を作らないのか?

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佐渡島と本土を繋ぐ架橋計画は可能? 交通・観光・産業における革新が期待される一方、約1兆円の建設コストという厳しい現実が立ちはだかる。32kmの架橋がもたらす経済的効果と課題を徹底分析。

直江津~佐渡を繋ぐ未来

直江津~佐渡のイメージ(画像:国土地理院)
直江津~佐渡のイメージ(画像:国土地理院)

 筆者(碓井益男、地方専門ライター)は、これまで当媒体において「広島と愛媛の「この場所」に、なぜ橋を作らないのか?」といったような、架橋に関する記事を執筆してきた。今回は、佐渡島に焦点を当てる。

 佐渡島は佐渡金山が世界遺産に登録され、世界的な注目を集める島であり、人口は4万9336人(2024年1月1日時点)を数える国内有数の離島だ。しかし、佐渡島と本土を繋ぐ架橋計画は、これまで実現していない。

 直江津(新潟県上越市北部)と佐渡を橋と鉄道で結び、地域活性化を目指す提案は、過去の選挙において立候補者によって掲げられてきたが、現実のものにはなっていない。

 このような現状から、架橋が実現する可能性は薄いように感じられる。しかし、もし架橋が実現すれば、佐渡島と本土を繋ぐことで経済的な利益を生み出す可能性がある。この視点から、今回この問題を掘り下げて考察していきたい。

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