率直に問う! 北陸本線特急、敦賀以東「直通復活」は可能か? JR西社長・大阪~和倉温泉間運行検討発言から考える

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大阪から東海道線経由で和倉温泉などへの直通特急再導入に向けて、JR西日本と第三セクター間の調整が鍵となる。競争激化と収益減少の中、観光振興を軸にした戦略的な再生案が求められる。

定期特急運行再開に向けた課題

和倉温泉駅・富山駅から到着したサンダーバード44号。大阪駅で2012年12月25日撮影(画像:大塚良治)
和倉温泉駅・富山駅から到着したサンダーバード44号。大阪駅で2012年12月25日撮影(画像:大塚良治)

 JR西日本の長谷川一明社長は、2024年12月4日に開催された与党の北陸新幹線敦賀・大阪間整備検討委員会で、大阪と和倉温泉を結ぶ臨時特急列車の運行を検討する考えを示した。

 筆者(大塚良治、経営学者)は以前、当媒体に「「乗り換え不便」 北陸新幹線・敦賀延伸 収益確保が生んだ皮肉な帰結、それなら敦賀駅をテーマパーク化してはどうか?」(2024年3月24日配信)と言う記事を書き、ハピラインふくいとIRいしかわ鉄道への在来線特急運行の有償委託による敦賀越え在来線特急の復活を提案した。

 また、「まずは、大阪~和倉温泉直通「特急サンダーバード」を復活させてはどうか?【リレー連載】やるぜ、能登復興。(1)」(2024年4月1日配信)でも、和倉温泉直通特急について

「乗り換えなしで大阪まで行ける安心感」

を強調した。本稿では、敦賀以東への定期特急の直通運転を復活させるための課題と視点を提示・提案する。

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