率直に問う! 北陸本線特急、敦賀以東「直通復活」は可能か? JR西社長・大阪~和倉温泉間運行検討発言から考える

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大阪から東海道線経由で和倉温泉などへの直通特急再導入に向けて、JR西日本と第三セクター間の調整が鍵となる。競争激化と収益減少の中、観光振興を軸にした戦略的な再生案が求められる。

北陸新幹線開業の影響

北陸新幹線と北陸本線特急の乗継駅となった敦賀駅。2024年8月1日(画像:大塚良治)
北陸新幹線と北陸本線特急の乗継駅となった敦賀駅。2024年8月1日(画像:大塚良治)

 北陸新幹線が敦賀駅まで開業する前、大阪・名古屋と福井・金沢・和倉温泉・富山などを結ぶ敦賀経由の特急が運行されていた。特に夜行列車では、大阪と新潟、青森、北海道を敦賀経由で結ぶ列車もあった。

 2015(平成27)年3月14日に北陸新幹線長野~金沢間が開業し、北陸本線金沢以東の区間は第三セクター並行在来線事業者(以下、並在事業者)へ移管された。その結果、大阪発着の特急「サンダーバード」や名古屋発着の特急「しらさぎ」が富山方面などへの乗り入れを終了した。

 2024年3月16日には北陸新幹線金沢~敦賀間が開業し、並行在来線である北陸本線の敦賀~大聖寺間がハピラインふくいに、大聖寺~金沢間がIRいしかわ鉄道にそれぞれ移管された。このため、JR在来線特急の敦賀以東への直通運転は取り止めとなった。

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