「スマートIC」の認知度わずか3割! 渋滞解消の切り札なのに、導入が進まない本当の理由とは?

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スマートインターチェンジは、高速道路の渋滞解消や運営効率化を実現する注目の技術。しかし、導入には高い初期費用や地域の合意形成が障害となり、普及には時間がかかっている。実際、認知度は約3割にとどまり、普及促進が急務だ。

「無人運営」で渋滞解消

スマートIC(スマートIC)(画像:写真AC)
スマートIC(スマートIC)(画像:写真AC)

 スマートインターチェンジ(IC)は、高速道路の利用を効率化するために開発された技術だ。このシステムは、自動料金収受システム(ETC)を活用して無人で料金を収受できるため、人件費や運営コストを削減することができる。

 また、交通渋滞の緩和にも役立つ。従来のICでは料金所での停車や混雑が原因で渋滞が発生しやすかったが、スマートICでは無人運営によって料金所での停滞がなくなり、スムーズな通行が可能になる。これにより、事故のリスクも減る。

 実際、2004(平成16)年12月から2005年8月に行われた浜田自動車道の金城パーキングエリア(PA)スマートICの社会実験では、8月の平均利用台数が前年12月の約1.7倍に増加し、利用者の46%がレジャー活動を変更して温泉やクアハウスに訪れるようになったと報告されている。

 このようにメリットが多いスマートICだが、実際には導入に時間がかかっている。この記事では、スマートICの導入が遅れている理由とその背景について詳しく解説する。

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