昭和ノスタルジーだけじゃない! 「ドライブイン」がサービスエリアのフードコートを凌駕する根本理由
高速道路のSA・PAのフードコート(FC)が主流になりつつある一方で、減少傾向にあるドライブインには今も根強い魅力がある。2000年代以降、FCは利便性や快適性を追求して現代のニーズに応えているが、地元の食材を活かし地域に密着した価値を提供するドライブインの「本質的な強み」は変わっていない。たとえば、千葉の猟師工房ドライブインや群馬の草木ドライブインなど、観光資源としても輝く新しい価値がある。FCとドライブイン、あなたならどちらを選ぶ?
「旅の一部」であるドライブイン

次に、
・居心地のよさ
・雰囲気の違い
に注目しよう。ドライブインでは、移動の途中であっても、ドライバーや乗客がゆっくりと落ち着ける空間を提供している。
渓流沿いのテラス席や、水平線を望む窓際の特等席など、その土地ならではの景観を生かした開放的な空間が広がり、リラックスできる雰囲気を作り出している。また、車を停めて直接入ることができる気軽さもあり、忙しい移動の合間に
「旅の一部」
として楽しめる魅力がある。
これに対し、FCはどれだけ改装しても、
・混雑時の席の譲り合い
・他の利用者の出入りが頻繁であること
を意識せざるを得ず、リラックスできる空間としては限界がある。そのため、休憩のためのスペースとしては機能していても、本当の意味での居心地のよさには欠ける。
結局、移動途中の休憩という同じ目的であっても、その空間の質において、FCはドライブインが提供するくつろぎの価値には届かないのだ。