エアアジアのインド市場撤退! 「LCC戦争」敗北の理由とは何だったのか? 過去栄光の落とし穴を再考する
エアアジアが日本とインド市場から撤退したのは、過信と市場特有の課題を見誤ったためだ。競争の激化や規制環境への適応不足が影響し、成功を再現するためには慎重な戦略が必要だと証明された。
エアインディアの子会社となり消滅

エアアジアはインド市場の事情や内部対立に苦しんでいるなか、2020年にはCOVID-19が世界的に広がった。各国で移動制限がかかり、世界の航空市場は低迷し、エアアジアも例外ではなかった。
マレーシア本国でも国からの援助を受けることとなり、事業再編が不可欠な状況となった。この間に日本市場から撤退し、インドについても合弁相手であるタタに株式を買い取ってもらうよう交渉することになった。
その後、2022年にはタタ傘下のエア・インディアが、エアアジアの親会社であるキャピタルAからエアアジア・インディアの株式を買収した。2022年12月には、同社の名称を
「AIX コネクト」
に変更すると発表され、2023年10月31日をもって「エアアジア・インディア」のブランドは終了することが決まった。AIX コネクトもエア・インディアの子会社であるエアインディアエクスプレスと統合され、企業としての歴史に幕を下ろした。