地方路線バスは崖っぷち! 修学旅行のために「高速バス運休」という異常事態、もはや公金投入しかないのか【連載】ホンネだらけの公共交通論(14)
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修学旅行の輸送ニーズは高まっており、高速バスを運行できない事業者もある。今後、大丈夫なのか。
コロナ禍とバス会社の苦境

修学旅行は、
「若者の一大イベント」
である。そのサポートはバス会社にとって非常に重要だ。なぜなら、路線バスや高速バスと比べて“確実に乗車してもらえる”からである。
「地域の交通事業者としての使命と周囲の評価を背負うべきだ」
「ゴールデンウィーク明けで高速バスや観光特急バスのニーズは減る。多少の減便はやむを得ない」
社内ではそんな葛藤があったと推測される。バス会社の苦境と惨状は、収益性の高い高速バスの運行を断念せざるを得なくなったことからもわかる。
新型コロナは外出回数を減らし、テレワークの発達やオンライン会議の普及で経営は悪化、賃金は低下し、ドライバーは離職し、新規採用は不足した。全国のバス会社は昼夜を問わず高速バスの廃止という苦渋の決断を下し、現在に至っているのだ。
筆者は「2024年問題」が顕在化するなかで、路線バスドライバー不足が懸念されることから、事業者が収益性の高い高速バスや貸し切りバスを手放さないよう
「公的補助制度」
を導入し、その利益を地域の路線バスの運行に充てることを各所で提案してきた。
一度廃止・休止したバス事業を復活させ、再び集客を始めるのは容易ではない。縮小を続ければ、バスドライバーの離職と人手不足が加速し、下降スパイラルに陥るのは間違いないのだ。