フードデリバリーで働く人は「労働者」と呼べるのか? そもそも労働法はフリーランスを保護できるのか、という根本疑問

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形式的にはフリーランスだが、実態は労働者に近いというケースが散見される。本書はこうした現状を指摘し、フリーランスの「労働者性」に注目し、保護すべきだと主張する。

“自由”なフリーランスの実態

フリーランスのイメージ(画像:写真AC)
フリーランスのイメージ(画像:写真AC)

 2021年に内閣官房や公正取引委員会(公取委)、中小企業庁、厚労省が公表したガイドラインでは、フリーランスを

「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」(18ページ)

と定義している。このように定義されるフリーランスは2020年の時点で462万人(本業214万人、副業248万人)と試算される。

 フリーランスの特徴はどの仕事を受けるのかが自由であるという点だが、実態を見ると、専属契約をしている場合が12.3%、特定の依頼者に90%以上の売り上げを依存しているのが27.5%、50%以上の売り上げを依存しているのが5割を超えるという。実態としては、フリーランスは必ずしも「フリー」とはいえないのだ。

 どの仕事を受けるかという自由が十分ではなく、しかも、仕事の進め方にまで指示が出るとなると、フリーランスも一般の労働者と変わらなくなる。それにもかかわらず、先ほど述べたようにフリーランスには

「労働者に与えられている保護」

がない。ここに大きな問題があるのだ。

 実は物流の世界では、トラックの持ち込み運転手をめぐって、その「労働者性」が争われてきた。労働者性とは働いている者が労働法の保護を受ける「労働者」であるか否かを表す言葉である。

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