「物流部門 = お荷物社員」は時代遅れ! 最新の“物流人材”に求められる高度スキルをご存じか

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一昔前までは、企業の物流部門といえば「お荷物社員」の行き着く先だったりした。しかし、物流やサプライチェーンマネジメントの重要性が叫ばれる昨今、そうした過去のイメージを拭い去り、優秀な人材を採用する必要がある。

物流教育の必要性

物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)
物流倉庫のイメージ(画像:写真AC)

 さらに、物流業務に直接タッチしていない営業や製造、企画といった部署の人材に対しても、物流やサプライチェーンの教育を行う必要がある。

 以前、筆者(田村隆一郎、経営コンサルタント)は、洗剤やトイレタリー製品を製造・販売する大手企業の営業担当者に物流に関する研修を行ったことがある。その部門の人たちからは

「物流のことはほとんど知らない」

という声が多く上がっていた。発注をすれば、自動的に商品が顧客の店舗や手元に届くとは思っていないだろう。しかし、物流がどのような過程で成り立っているのか、商品が届くまでにどのような作業工程があるのかを知らなければ、自分たちの都合で物流部門や物流会社にしわ寄せが来ていることに気づくことができない。

 物流部門や物流企業は、営業や調達、生産部門の

「都合のいい下請け部署」

ではない。物流業務に直接携わる人材だけでなく、その前後の工程に携わる人たちも、サプライチェーンの川上から川下までを俯瞰し、適切にマネジメントする能力が求められる。

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